第一章 -変革した世界-

■統一世界(とういつせかい)

現在の世界の呼称。
世界で国という枠組みを消してしまい、統一されている状態を指す。


■学術国家(がくじゅつこっか)

学術機関ANDERが定めた地域の枠組みの名称。
形式上『国』という単語が残っているが、それ以外の単語が存在しなかったため付けられているだけである。
実際は『国』の中の『県』や『地方』といった言葉とさほど変わらない意味に『国』と言う言葉は成り下がっている。
現状の『各国』政府の役割としては、地方行政とほとんど変わらない仕事内容しか存在しない。
学術機関ANDER



■学術国家日本(がくじゅつこっかにほん)

旧日本であり、現在は学術機関ANDER統治の先進学術国である。

■おおかみ大量発生現象
  (おおかみたいりょうはっせいげんしょう)

60年前に発生した現象。
全世界で同時に発生したこの現象は、多くの人的被害をもたらした。
世界大戦が早期終結した原因の一つでもある。
おおかみ自体謎の存在であるため、未だ現象の原因は解っていない。


■初のALICE確認(はつのありすかくにん)
おおかみ大量発生現象以降、生まれるようになった能力を保有している人間。
公式記録で初のALICE認定された子どもは、おおかみ大量発生から五年後のことである。
初のALICE能力は『マレーン姫』である。

■世界大戦(せかいたいせん)
食料問題が開戦のきっかとなった世界大戦。
開戦前の三年間全世界で大飢饉に見舞われ、
世界の備蓄食料も底を尽きるほどであった。
そして、ついに食料が尽きたとある国が痺れを切らし、
隣国の食料を奪うために武力侵攻を開始する。
これにより全世界に戦争が飛び火する。
世界中が隣国と戦争を開始した。
そんな戦争が開始されてから三年ほど経ち、世界地図が大分塗り替えられた頃に『おおかみ大量発生現象』が起きる。
各国軍は自国の治安維持をするために撤退したが、おおかみの圧倒的な戦闘能力に押される一方であった。
そこへ学術機関ANDERが各国へ増援を派遣し、何とか鎮圧する。
この時点で既に全世界は戦争と貧困で疲弊しており、学術機関ANDERに頼るしかなくなっていた。
そのため、実質世界大戦は水に流されたような状況である。